偽物

街から
文学と音楽と映画が
いなくなって
もうだいぶたった

みんなもう覚えていない
かもしれないけど
今から10数年前
街にはカフェという場所があって
そこには
文学と音楽と映画があった

あの頃カフェは
店になりすました文学だった
店になりすました音楽だった
店になりすました映画だった

それに気づいた人々は
カフェを
偽物と罵った

偽物は街を追われ
本物の街には
無意味なものがなくなった

しばらくして
本物の街に
カフェが帰ってきた
カフェは
自らを本物と名乗った
本物のコーヒー
本物の食事
本物のデザート
街には本物があふれ
文学と音楽と映画は
居場所を失い
街を出ていった

本物の街は
静かで
美しく
正しい
なにかに
なりすましているようだった

それでも
この街にも
まだ
ある
目をぬすんで

文学と
音楽と
映画を
匿った
カフェが

ほとんどなにもない。

本質、という言葉があまり好きではないので、
別の言葉に置きかえようとするのですが、
そうすると、うまく伝わりません。

逆に、本質、という言葉を使いさえすれば、
本質でないものまで本質として流布することも、
できるのかもしれません。

それが、本質という言葉の本質、
とまでは言いませんが、そういう一面があることは
確かだと思っています。
本質の本質、ではありませんよ、
本質という言葉の本質、です。
言葉っていうのは、ほんとに、あれです。

わかったような顔をしている人がいます。
わかったような顔するの上手だねえ、
ずいぶんと練習したんでしょう、
わかろうとすることを放棄して、
そのぶんその顔の練習したんでしょう。

わかったような顔をすると不誠実な気がするので、
なるべくわかったような顔はしないようにしよう、
わかったような顔をしない人のほうが、
ちゃんとわかってるような気がするんです。
そのほうが、近い気がするんです。あれに。

美しい人生の物語があったとして、
それを、その話を、その話の本質を、
泣ける話
に集約したら、広く伝わるでしょう。
でも、その話は、
その人生は、
そんな話じゃないんですよ。きっと。たぶん。
そんなあれじゃ、きっとないんです。

本質は、湖面の月のようなものです。
こう、言葉にすると、
言葉にした途端に本質から遠ざかる。
湖面の月を掴もうとすると、
それは消えてなくなる。
見上げると、月はずいぶん高いところにある。

それが本質の本質のような気もするし、
ぜんぜん違う気もします。

ほとんどなにもないような
あれ
に、ほとんどのことが
入ってるんじゃないかと思います。

これもたぶん、気のせいなんですが。

12月のお休みのおしらせ。

12月のお休みのおしらせです。

2(土)
5(火)
12(火)
19(火)
20(水)
27(水)
29(金)
30(土)
31(日)

12/2(土)は
「映画とお菓子とコーヒーと」
「駆け込みアアニコ vol.03」
12/27(水)は
「扇谷一穂&tico moon『わたしがほどかれて』」
のため、通常営業はお休みです。

12/12(火)~1/12(金)まで
「ミロコマチコ×nicolas『まっくらやみのまっくろカフェ』」
です。

12/26(火)は、
定休日ですが営業いたします。
12/29(金)より、
年末年始休業をいただきます。

よろしくお願いいたします。

扇谷一穂&tico moon『わたしがほどかれて』

扇谷一穂&tico moon『わたしがほどかれて』

日程は、2017年12月27日(水)

会場は、nicolas(世田谷区太子堂4-28-10鈴木ビル2F)

時間は、19時開場、19時30分開演

料金は、4800円(nicolasの前菜+メイン+デザート+1ドリンク付き)

定員は、18名さま

出演は、扇谷一穂(歌と朗読)、tico moon(ハープとギター)

—-

おやすみなさい、いい夢を

眠りはじめたら、どこかへいってしまうわたし
コントロールしていた世界が消え、時間の感覚もなくなり
わたしも、世界もほどかれて、やがてたどりつく、夢の世界

わたしはいるのに、ままならない世界

ままならなさは、わたしの間抜けさや、滑稽さ

ほどかれて見えてきた、ままならない世界は、何ものにもとらわれなかった、子供の世界に似ている

思えば、子供のころは、意識と、無意識と、夢の区別がついていなかった

ただ、夢中に生きていた

その時に見えていたのが、世界の、ほんとうの姿だったのかもしれない

覚醒しているわたしに、夢を見させることができたら
ほんとうの豊かさを含んだ世界に、目覚めながら気づけるかもしれない

覚醒している三軒茶屋に、眠りを
扇谷一穂の声と、tico moonのハープとギターの調べが、もたらします

ほどかれたわたしに、夢を
nicolasの料理とデザートが、誘います

ご予約:下記メールアドレスに必要事項を明記しメールをお送りください。
ignition.gallery@gmail.com

件名「わたしがほどかれて」

1.お名前(ふりがな)

2.当日のご連絡先

3.ご予約人数

*ご予約申し込みメール受信後、数日以内に受付確認のメールをお送り致します。
*メール受信設定などでドメイン指定をされている方は、ご確認をお願い致します。
*当日無断キャンセルの方にはキャンセル料を頂戴しております。定員に達し次第、受付終了いたします。

プロフィール:

扇谷一穂 Kazuho Oogiya

東京生まれ。幼少時より能とバイオリンを習う。
中学生の時ジャズを夢中で聴くうちに、音としての自分の歌声の響きに面白さを感じ、大学在学中にオリジナル曲を作り始める。
’02年オリジナル曲アルバム『しののめ』(midicreative)、にてアルバムデビュー。深く手触りのある歌声と、都会的なセンス溢れる詞と楽曲で注目を集める。
’07年におおはた雄一プロデュースによる、スタンダードを中心としたカバーアルバム『Canary』(galactic)、
’10年に『たくさんのまばたき』(tropical)をリリース。3アルバムともにアートワークを自ら手がけ、個展・ライブを重ねる。
CM曲やナレーション、朗読、客演作品も多数。ゴンチチのクリスマスアルバムへ作詞・歌唱で参加するなど多彩に活動している。
http://kazuhooogiya.wix.com/kazuhooogiya

tico moon(ティコムーン)

吉野 友加 ハープ

影山 敏彦 ギター

2001年7月、ハープ奏者/吉野友加と、ギター奏者/影山敏彦によって結成されたデュオユニット。ハープとアコースティックギターという、他ではあまり聴く事の出来ない温かく透明感のある演奏や楽曲には定評があり、全国各地のカフェやギャラリー等でコンスタントに演奏活動を行っている。
2003年10月、333DISCSからファーストアルバム「lento」をリリース。その後、オリジナルアルバム、クリスマスアルバム、ライブアルバム等の作品を発表し続けている。
2009年には映像制作チームSOVAT THEATERによるストップモーションアニメーション『電信柱エレミの恋』(第13回文化庁メディア芸術祭優秀賞、第64回毎日映画コンクール大藤信郎賞受賞)の音楽を全編担当。
また他のミュージシャンからの信頼も厚く、遊佐未森、空気公団、おおはた雄一、湯川潮音、アン・サリー、谷山浩子等、数多くのレコーディングやコンサートに参加している。

2017年9月、初めてのベストアルバム「Beautiful Days」をリリース。

Official Website

www.ticomoon.com/
www.facebook.com/ticomoon

企画:熊谷充紘(ignition gallery)

ビジュアル:扇谷一穂

駆け込みアアニコ vol.03

http://blog.goo.ne.jp/aaltocoffee/e/1127cd68f5697a015b019cb841e52325

駆け込みアアニコ3回目の開催です。
「駆け込みアアニコ」というのは、
アアルトコーヒーの庄野さんとニコラの曽根が、
雑談をするイベントです。
ためになるセミナーみたいなものでは全くありませんが、
ためにならないものこそ重要、と思っている方には、
なにかお伝えできるのではないかと思っています。

ロフトプラスワンを目指します。

ぜひお越しください。

駆け込みアアニコ vol.03

12月2日(土)12:00-13:30 1,000円(1ドリンク付)
場所:nicolas 世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル2F 

曽根雅典(nicolas)×庄野雄治(14g/aalto coffee and the rooster)

ご予約 nicolas info@nicolasnicolas.com 03-6804-0425

「映画とお菓子とコーヒーと」

「映画とお菓子とコーヒーと」

アアルトコーヒー庄野さんと、映画監督の井口奈己さんのトークイベントを
nicolasにて開催します。
井口監督の『犬猫』も上映します。
ご予約はお早めに。
お申し込みお待ちしてます。

「映画とお菓子とコーヒーと」

12月2日(土)15:00- 
場所:nicolas 東京都世田谷区太子堂4丁目28-10 鈴木ビル2F 
料金:2,500円 二コラのお菓子とアアルトコーヒー付

ぴあフィルムフェスティバルで企画賞を受賞した井口奈己監督のデビュー作『犬猫』オリジナル版を上映、
その後、井口監督とアアルトコーヒー庄野のトークイベント。
映画を作ること、映画監督の仕事とは、映画をほとんど見たことがない今どき稀有なコーヒー屋が井口監督に迫る夕べ。知らないからこそ知りたい、きっと毎日を懸命に生きている人の心に残る時間になることでしょう。
二コラのお菓子とコーヒーと一緒に土曜の夕べをお楽しみください。

● ご予約 nicolas 03-6804-0425 info@nicolasnicolas.com
メールの件名を「映画とお菓子とコーヒーと」としてお名前、人数、お電話番号を明記の上、お申し込みください。折り返し確認メールを返送いたします。確認メールが届いたら予約完了です。

※ 定員になり次第、締め切りとさせていただきますので、あらかじめご了承ください。

メールは自動返信ではないので、返信に2、3日お時間をいただいてしまうことがございます。2、3日経っても確認メールが届かない場合はお手数ですがニコラ:03-6804-0425(営業時間 16~24時 火曜日・第3水曜日は休)までご連絡ください。


井口奈己 (映画監督)
脚本・演出を手がけた 8mm 映画『犬猫』が PFF アワード 2001 で企画賞を受賞。 2004 年に『犬猫』を 35mm でセルフリメイクし、商業映画監督デビューし、第 22 回トリノ国際映画祭で審査員特別賞、国際批評家連盟賞、最優秀脚本賞を受賞したほか、女性監督として初めて日本映画監督協会新人賞を受賞。 2008 年に『人のセックスを笑うな』、 2014 年に『ニシノユキヒコの恋と冒険』が公開。

aalto coffee and the rooster
http://aaltocoffee.com/

11月のお休みのおしらせ。

11月のお休みのおしらせです。

7(火)
14(火)
15(水)
21(火)
28(火)

よろしくお願いいたします。

わからない。

なぜ、本を読んだり映画を観たり音楽を聴いたり芝居を観たり、
美術館に行ったりおいしいものを食べに行ったりするのか。
楽しいから気持ちいいから、がいちばんの理由なのですが、
それらがわからなかったことを教えてくれるから、
というのもひとつの要因だと思っています。

わからないものがわかると、わかったことはひとつ増えますが、
それに付随して、知りもしなかったわからなかったこと、
というものが膨大に増えます。
ということは、わかればわかるほど、
わからないことがとんでもなく増えていくことになります。
つまりは、わかった、というのは、わかった気になる、ということ。
「自分はなにもわかってない」とわかること。
ここがまず、スタートだと思っています。

人になにかを伝えようとします。
よく言われることですが、
「わかってるやつは言わなくてもわかってる。
 わかってないやつは言ってもわからない」
たしか、立川談志さんの言葉だったと思います。
そうなると、なにも言えなくなってくる。
それでも、真摯に言葉を紡ごうとすることをやめない。
わかってる、と思ってた人が実はわかってなかった、
ということもあると思いますし、
自分の考えを絶対に変えない人、なんていうのは実は
そんなにいないと思っているので、
何かのタイミングで、今まで頑なに拒否していたものが、
すっ、と
受け入れられたりするものです。

ただ、自分の保身のために、
誰かを貶めるために、
なにかを伝えようとは思いません。
いや、正確に言えば、言ってやりたいと思いはします。
でも、言いたくない。
言ってしまうこともあるけど、できるだけ言いたくない。
それがきっと美意識というやつで、
他人から正確に理解してもらうための弁明
というものをするぐらいなら、
誤解されていても仕方ない、ぐらいに思っています。

だってきっと、
誰かのことを正確に理解するなんてことはありえない、
ということが、
「自分はなにもわかっていない」ということが、
わかってきた気がするからです。

人を信用するということは、
「あなたはわたしを裏切らない」
ではなくて、
「あなたがわたしを裏切っても、いいよ」
だと思ってます。

10月のお休みのおしらせ。

10月のお休みのおしらせです。

3(火)
10(火)
17(火)
18(水)
21(土)
23(月)
24(火)
31(火)

10月1日~23日まで、岸本佐知子さん編訳『変愛小説集』フェアを開催します。
本の販売と併せ、変愛がテーマの料理とデザートをご用意します。
10/21(土)は
「扇谷一穂&高橋ピエール『変愛小説集〜外国作家編〜』」、
10/23(月)は
「優河&古川麦『変愛小説集〜日本作家編〜』」
のため、通常営業はお休みをいただきます。

申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

あなたを愛してしまう【変愛小説をセッションする】

変愛小説をセッションする


恋をつきつめると変になり、変だからこそ、切実なまでのピュアな愛が生まれる。

翻訳家・岸本佐知子さんが編訳した『変愛小説集』(講談社文庫)と、編まれた『変愛小説集〜日本作家編〜』(講談社)の朗読と音楽によるセッションを、10月21日と23日に、三軒茶屋のnicolasで開催します。

10月21日は、扇谷一穂&高橋ピエール『変愛小説集〜外国作家編〜』を、
10月23日は、優河&古川麦『変愛小説集〜日本作家編〜』を。

nicolasの料理、デザート、ドリンクと共に、変愛の秋を目から耳から口から鼻から手から全身でご堪能ください。変でいい。

—-

会場:nicolas(東京都世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル2F)

また、2017年10月1日(日)〜10月23日(月)の期間、nicolasにて『変愛小説集』フェアを開催します。本の販売とあわせて、変愛をテーマにした料理とデザートをご用意いたします。この機会にぜひ物語としての変愛と、料理としての変愛を、ご体験ください。

“あのね、わたし、木に恋してしまった。どうしようもなかったの。花がいっぱいに咲いていて”

(『変愛小説集』アリ・スミス「五月」より)

扇谷一穂&高橋ピエール『変愛小説をセッションする〜外国作家編〜』

日時:2017年10月21日(土)開場:18時 開演:18時30分

料金:4300円(nicolasの前菜&メイン&デザート&1ドリンク付き)

出演;扇谷一穂(朗読と歌)、高橋ピエール(音楽)

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優河&古川麦『変愛小説をセッションする〜日本作家編〜』

日時:2017年10月23日(月)開場:19時 開演:19時30分

料金:4300円(nicolasの前菜&メイン&デザート&1ドリンク付き)

出演:優河(朗読と歌)、古川麦(音楽)

*変愛二夜チケット:7600円


お申し込み:下記アドレスまで必要事項を明記のうえ、メールをお送りください。

[ignition.gallery@gmail.com]

件名「変愛小説をセッションする」
1.お名前(ふりがな)
2.当日のご連絡先
3.ご予約人数
4.ご希望の公演:外国作家編・日本作家編

*ご予約申し込みメール受信後、数日以内に受付確認のメールをお送り致します。

*メール受信設定などでドメイン指定をされている方は、ご確認をお願い致します。
*当日無断キャンセルの方にはキャンセル料を頂戴しています。


プロフィール:

扇谷一穂 Kazuho Oogiya

東京生まれ。幼少時より能とバイオリンを習う。
中学生の時ジャズを夢中で聴くうちに、音としての自分の歌声の響きに面白さを感じ、大学在学中にオリジナル曲を作り始める。
’02年オリジナル曲アルバム『しののめ』(midicreative)、にてアルバムデビュー。深く手触りのある歌声と、都会的なセンス溢れる詞と楽曲で注目を集める。
’07年におおはた雄一プロデュースによる、スタンダードを中心としたカバーアルバム『Canary』(galactic)、
’10年に『たくさんのまばたき』(tropical)をリリース。3アルバムともにアートワークを自ら手がけ、個展・ライブを重ねる。
CM曲やナレーション、朗読、客演作品も多数。ゴンチチのクリスマスアルバムへ作詞・歌唱で参加するなど多彩に活動している。
http://kazuhooogiya.wix.com/kazuhooogiya

高橋ピエール

<音楽家、ギタリスト>http://www.pierre-record.com
「強さとナイーブ、ストレンジとピュア、そしてイマジネイションとドライブ、ピエールギターとしか言い様の無い独特な音楽。
耳元から心深く艶やかな音を届けるノーブルロマニスト。」
CD「a ton oreille(ア・トンノレイユ)」
雨と休日http://shop.ameto.biz/?pid=16904895 にて発売中。

優河 yuga

1992年2月2日東京生まれ。2011年からシンガーソングライターとしての活動を開始。
2015年11月、プロデューサーにゴンドウトモヒコを迎え、1stオリジナルフルアルバム「Tabiji」をリリース。2016年3月から全国ツアー「舟の上の約束」を開催、10月よりNHK Eテレ「シャキーン!」に提供した楽曲『朝にはじまる』がオンエアされる。TVCMナレーション(UNIQLO, POLAなど)や、明治「The Chocolate」TVCM サウンドロゴを歌唱するなど、活動をひろく展開している。
2017年2月、渋谷Mt.Rainier Hall PLEASURE PLEASUREでのワンマンライブを満員御礼で終え、同日、おおはた雄一との旅の集大成となるミニアルバム「街灯りの夢」(ライブ会場限定販売)をリリース。ツアーで全国各地にその歌声をとどけている。http://www.yugamusic.com

古川麦 Baku Furukawa

カルフォルニア生まれ。音楽家。
幼少期より様々な土地を巡り、多様な文化に触れる。その経験から、ジャズ・クラシック・ポップス・南米音楽や民族音楽などの要素を渡り歩く独特なスタイルの音楽を紡ぎ出し、老若男女国籍問わず絶賛を浴びる。ソロ以外にも表現(Hyogen)、Doppelzimmer、cero、あだち麗三郎クワルテッットなど、多数のグループに参加。
2014年10月初のソロアルバム”far/close”発売。2016年9月に7inch”Seven
Colors”をカクバリズムよりリリース。http://www.geocities.jp/bakufurukawa/index.html

企画:熊谷充紘(ignition gallery)