「ゲンスブールと女たち」を観る。もうここしばらく映画を観ておらず、「観ねば!」という焦燥感すら感じていました。そんな折、うってつけのゲンスブール。
とにかく、オープニングから煙草、煙草、煙草。セルジュ・ゲンスブールといえば煙草、ですから当然といえば当然なのですが、昨今の世界的な嫌煙ムードに真っ向から唾を吐くような煙草のオンパレード。賛否はもちろんあると思いますが、僕は痛快でした。というか、ゲンスブールの映画をつくるのに煙草のシーンを自粛するくらいなら、そもそもそんな映画作らないほうがいい。ことゲンスブールに関してはそう思います。「空気を吸うのが嫌いだから煙草を吸っている」と言っていた人ですから。とはいえ、今のご時世で子供時代のゲンスブールが煙草を吸うシーンをこれでもか!と入れたのは正直すごいな、と思いました。R指定が入ったいちばんの原因は、性的なシーンよりもむしろこちらなのでは。
ボリス・ヴィアンとの即興や、ジャンゴのくだりもよかったのですが、後半ちょっと寝ちゃいました。気持ちよくて。
そして、なにより、ゲンスブールとバーキンの部屋の床。nicolasの床とおんなじでしたよ。白のタイルにネイビーのダイヤ模様。なんかすごいうれしい。床、必見ですよ。この映画いちばんの見どころです。
「カフェのBGMとして、ゲンスブールはちょっとベタすぎるから」という嫁を説得して、ちょっとゲンスブールをかけたいな。
2011/06/01 03:29 | Category:Essay, Film
ご近所の美容室ALPHAさんが今日(5/26)で7周年ということで、アニバーサリー・ケーキのご注文をいただきました。ありがとうございました。おめでとうございます。
http://www.alpha-hairsalon.com/blog/index.php?itemid=1197
ALPHAさんにはここ数年通っていて、そもそもは嫁が「なんか近所に新しい美容室できたっぽい」と行ってみたのがきっかけ。で、「なんか、もともと長野の美容室らしいよ」という話を聞いて僕も行ってみることに(僕、長野出身なもので)。そしたら担当の美容師のかつろうさんも長野の方で、しかも年も近く、「何中?何高?」的な話から、「権堂のいむらやがどうした」だの「長野のALPHAの隣りの喫茶店のマスターが武蔵丸に似ている」だの、そんな話で意気投合。当時僕はまだマッシュルームカットで、かつろうさんになかなかの無理難題を注文していたそうです。僕は全く覚えていないのですが、言われた方は覚えてるんですね、こういうのって。
あれから7年ですか。マッシュルームカットのナナメ・ボーイもそこそこ大人になりました。こうやって年を重ねていくのも悪くないと、本当にそう思えるようになってきました。ALPHAさんの8周年、9周年、10周年にもケーキをお願いしてもらえるように、ウチもぼちぼちやっていきたいと思います。
あ、定休日、ALPHAさんと一緒にしちゃったから、いつ髪切りにいけばいいんだろう。
2011/05/27 03:13 | Category:Essay, nicolas

2011/05/22 17:52 | Category:Food, nicolas
お客さんから聞いたんですが、最近の映画は3D映画が増えているようで、なんでも飛び出るみたいです。しかも、3Dメガネも使い捨てじゃないようで(エコ!)、3Dメガネ持参だと「3Dメガネ割引」なんていうのもあるそうです。3Dというと、「春だ一番!ドラえもん祭り」ぐらいしか知らない僕にとっては未知の世界。なんだかおっかないので、3D初級コースみたいな感じで「飛び出す!ニューシネマパラダイス」とかそういうのやって欲しいです。飛び出すトト!
そういえば、やっぱりみなさんシチリア好きですよね(強引)。それって「ニューシネマパラダイス」や「グランブルー」の印象って大きいと思います。いやあ、映画って本当に素晴らしいものですね。
こないだ、ウチのパティシエが以前お世話になった大御所のシェフにご来店いただきました。僕は初対面でしたので結構びびっていたのですが、
「キミはシチリア料理は得意だったりするの?まさか石川(注:シチリア料理の超大御所シェフ。かの小沢征爾さんも足繁く通われていたそうです)のとこの子じゃないよね?僕、彼は良く知ってるんだよ」
と脅かされて本格的にびびりました。僕のびびりをよそに、シチリアのワインを豪快に飲み、お料理にもご満足いただけたようでなによりでしたが、ゴッドファーザーかと思いましたよ、マジで。
勉強させていただきました。ありがとうございました。がんばります。
そんな、3Dメガネ無しでも飛び出す絶景ブエナビスタ!なシチリアには、やっぱり一度行ってみたいですね。
2011/05/21 17:28 | Category:Essay, Film
リボルテックヤマグチの「三段変形バルキリーVF-1S(ロイ・フォッカー機)」を店にこっそり飾りたい!と言ったら反対されました。なぜ!ガウォーク形態なのに!
ちなみに、前の店のシェフ&ソムリエールから誕生日プレゼントとしていただいたものです。やっぱりこっそり飾っときます。
さて、nicolasの看板商品といえばご存知(存じ上げない方もいらっしゃるかと思いますが)マカロンです。このたびニューアイテムが誕生しました。プティ・マカロンを串に刺して3色団子風にしたものです。まるでガウォークからバトロイドに変形するかのごとく(存じ上げない方もいらっしゃるかと思いますが)スマートに変身しました。あ、もちろん通常サイズも引き続きありますので。
で、名前をつけようと相成りました。3色だからフランス国旗、イタリア国旗のイメージで「トリコロール」や「マルゲリータ」みたいなのも考えましたがいまいちしっくりこない。ベタに「3色マカロン」や「マカロン団子」でもいいといえばいいんですが、なんかもう一捻り。そこで思い切って「店名をそのままつけてしまうってのはどう?」という話に。
店名をつけた商品を出すとなるとそれはもう大事件です。若手芸人が初めて冠番組を持つみたいなものです。こんな駆け出しの若手芸人が冠だなんて!まだいいともにも出たことないのに!たいした芸もないくせに芸人気取りか!なんて思われたらどうしよう、と一悶着。
河田シェフのAU BON VIEUX TENPSや鎧塚シェフのTOSHI MANDEL KRONEのように、店名や自分の名を冠した商品というのは並々ならぬ思い入れがあるわけじゃないですか。
でも、nicolasのマカロンにはそれだけの思い入れがあります。nicolasの出張パティスリー時代を支えた、本当に大切なマカロンです。思い入れだけだったら負けません。なので、

「マカロン ニコラ(macaron nicolas)」
と名付けることにしました。
マカロン・パリジャンやマカロン・ド・ナンシーみたいで響きがしっくりくるかと。「ド」はなんとなく入れませんでした。響きで。
nicolasは3人でnicolasです。ベリーのピンクはマダム、ピスターシュの黄緑は僕、ショコラのブラウンはパティシエです。
今日さっそく、フランス人と日本人のカップルがマカロンニコラを買ってくださいました。三茶の歩行者天国を、あたかもシャンゼリゼ通りのように、颯爽と団子を食べながら歩いてくださったことでしょう。ジュテーム!
nicolasがいいともにでることになったらお花贈ってください。お友達で回します。
2011/05/16 04:50 | Category:nicolas
三軒茶屋に住んでもうかれこれ10年近くなります。
三茶ってのはほんとにいい町で、住む前までは「下北とか自由が丘と一緒に特集されてるけど、なんだか垢抜けない町だなあ」なんて思っていたのですが。住めば都と申しましょうか、その垢抜けなさがたまらなく愛おしくなってくるのです。都心に近いわりに下町人情が残っている町。nicolasの物件、工事の業者さんも、ウチが長く住んでいるマンションの管理会社の方がいろいろお世話してくださいました。そしてその工事のおいちゃんは、
「実は昔オレ、イタリアワイン勉強しててな・・・南の赤が好きだな」と衝撃発言、開店1発目の予約を入れてくださり、作業服からスーツに着替えて来店してくれました。
近所の美容師さんは、
「美容室だけのために、他の町から三茶にきてもらうのって難しいんですよね。美容室のあとにお茶できるような店、お客さんにおすすめしたかったんですよ」
といって、カットが終わったばかりのお客さん(素敵マッシュルーム女子)をお店まで連れてきてくれたり。
隣りの服屋のおねえさんも、全然無関心なのかと思いきや「・・・ねえ、ラグーってなに?」とか聞いてくれて、何気に看板見てくれてんじゃん!と嬉しくなってみたり。
下のパン屋さんも、最初は「いじわるされるかな・・・?」と心配していたのですが、工事中から気にかけてくれて差し入れを持ってきてくれたり。今月末で5周年だそうです。nicolasも一緒に年を重ねられたらいいなと思います。
根詰めすぎてオーバーペースにならぬように(と自分に言い聞かせつつ)、永く愛されるお店になりたいと思っていますので、三茶の町にnicolasが溶け込めるようにたゆまぬ精進を重ねてまいりたいと思います。
早くも崩れてきている壁があるんですが。
2011/05/13 04:54 | Category:Essay, nicolas
宇都宮Y’s teaの根本さんがnicolasに来て下さいました。
「想像を絶する食後なんですが・・・」
という、nicolas一同、“今月の名言”として心に残る前置きをしておきながらも、
「3人のそれぞれの(分野の)味を楽しみたいので」
と、パスタ、デザート、カフェとぺろりと完食してくださいました。
それこそ、想像を絶するお忙しい中、しかも雨の降りしきるあいにくのお天気の中、はるばるご来店いただいて心より感謝。その上、想像を絶する(←かなり気に入っている)お土産までいただいてしまって。初めてお会いしたときと同様、根本さんの紅茶トークはとどまるところを知らず、兎にも角にも紅茶というのは心にゆとりを与えてくれるアイテムだということを再認識。慌てて飲み干すタイプの飲み物じゃないからなのかな。気持ちが静かになります。
紅茶って、普段良く飲まれる方以外は、意外とみなさん飲まれる機会って少ないんじゃないかと思います。nicolasではシャンパンパーティーという紅茶を使わせていただいてます。根本さんが手作業でブレンドしている(!)紅茶、ほんとにちょっと想像を絶する感じなので、よかったら試してみてください。デザートはもちろんのこと、食前食中食後、どっからでもかかってこい、てな具合の頼もしさ。
僕らがこのシャンパンパーティーのポテンシャルをいつでもフルに引き出せるようにならないと、根本さんに申し訳が立ちませんね。
2011/05/12 04:37 | Category:Drink
チクテに立ち寄る。
ここには、nicolasの青春と初期衝動があります。
2011/05/10 02:04 | Category:Essay, nicolas
nicolas、誠に勝手ながら5/9(月)、5/10(火)と連休をいただきます。
なお、5/11(水)は15時からの営業となります。
よろしくお願いします。
2011/05/09 04:15 | Category:nicolas
ちっちゃい子供の接客に何が不可欠かと問われれば、ワンピースである。
ちっちゃい子供はケーキにはしゃぐも、すぐ飽きてしまう。「最近ピンクがマイブーム」の男の子はベリーのマカロンがよっぽどツボだったらしく、3歳児にして「マカロン」というフランス伝統菓子の名前を一発で覚えていた。将来が楽しみ。でも飽きてしまう。
そこで、最重要話題はワンピース。麦わらのルフィのことを話せば大概の子は「じゃあ、ワンピースクイズ!」となる。
しかしながら、ワンピース知識にとても乏しい。これではいけない。ワンピースクイズに答えられないと、結局子供は飽きてしまう。「なんだおまえこんなこともしらねえのかよ」という顔になる。
「カヌレというのは云々~」だとか「これはヴェネトの郷土料理で云々~」というようなことだけでなく、「ゴムゴムの実というのは云々~」という知識も必要!時間を作ってワンピースを読まねばならない、これは。
「おにいちゃん、サンジみたいでかっこいいだろ?」と聞いてみるも、
「えー、サンジかっこわるいじゃん」と返され撃沈。
ちっちゃい子にはまだサンジの良さがわからないらしい。
少年、きみももう少ししたら、サンジの良さがわかるようになるよ。
2011/05/04 02:46 | Category:Book, Essay
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