野村の見立て。

友人が出版に携わった「野村の見立て」を読ませていただく。野村とは、ご存知名将・野村克也、ノムさんの本です。

「今、超大御所の本の出版に関わってるんだけど」という前振りをいただき、「王!長嶋!辰徳!達川!」と、僕の知りうる大御所を羅列したところ、
「普通、王、長嶋ときたらその次ぐらいに名前が挙がる人だよ」
と言われ、ずっと気になっていたのですが、よもやノムさんとは。すごいですね。

僕も昭和生まれの男の子ですので、小さい頃の夢が当然のように「野球選手」だった時期があります。当時僕はカープのファンでした。赤が好きだったもので。カープがほんとに強かった時期で、北別府、大野、川口に、炎のストッパー津田。慶彦、山崎隆、小早川、浩二、衣笠。そんな時代でした。
いつしか野球とも疎遠になっていたのですが、ウチの嫁のお父さんが大のヤクルトファンということもあり、ゴマをする意味も含めて件の友人にいろいろ野球のことを教えてもらったりしていました。神宮球場にも何度か足を運んだり。(しかしながら、なぜか毎回レフトスタンドでC前田さんに狂喜乱舞していたり。)いや、慎也のショートは日本一ですよ。

ノムさんの考え方は、ジャンルを問わず説得力がありますね。やっぱり。
「実力(才能)の足りないヤツは、その分アタマを使わないといけない。」
これは、実力をつけるための日々の鍛錬が大前提の上での話で、「ノムさんはクレバーで精神論をバカにしている」という方もいますが決してそんな訳はなく、「アタマを使うことを放棄した人が言う精神論」が嫌なだけであって、「アタマを使った上での精神論」は決して否定していないと、僕には読めました。
ノムさんが落合監督を買っているのがなんだかよくて、「オレの成績を超えてから文句言え」のくだりにはちょっとしびれました。

ノムさん、落合に共通して言えることは、奥様が、アレですね、カカア天下ですね。むかしソクラテスは「悪妻をもらえば哲学者になれる」と言ったそうですが、おや、これは、ひょっとすると、僕も名将に。うむ。