純情しゃれなあど。

三軒茶屋に住んでもうかれこれ10年近くなります。

三茶ってのはほんとにいい町で、住む前までは「下北とか自由が丘と一緒に特集されてるけど、なんだか垢抜けない町だなあ」なんて思っていたのですが。住めば都と申しましょうか、その垢抜けなさがたまらなく愛おしくなってくるのです。都心に近いわりに下町人情が残っている町。nicolasの物件、工事の業者さんも、ウチが長く住んでいるマンションの管理会社の方がいろいろお世話してくださいました。そしてその工事のおいちゃんは、
「実は昔オレ、イタリアワイン勉強しててな・・・南の赤が好きだな」と衝撃発言、開店1発目の予約を入れてくださり、作業服からスーツに着替えて来店してくれました。

近所の美容師さんは、
「美容室だけのために、他の町から三茶にきてもらうのって難しいんですよね。美容室のあとにお茶できるような店、お客さんにおすすめしたかったんですよ」
といって、カットが終わったばかりのお客さん(素敵マッシュルーム女子)をお店まで連れてきてくれたり。
隣りの服屋のおねえさんも、全然無関心なのかと思いきや「・・・ねえ、ラグーってなに?」とか聞いてくれて、何気に看板見てくれてんじゃん!と嬉しくなってみたり。
下のパン屋さんも、最初は「いじわるされるかな・・・?」と心配していたのですが、工事中から気にかけてくれて差し入れを持ってきてくれたり。今月末で5周年だそうです。nicolasも一緒に年を重ねられたらいいなと思います。

根詰めすぎてオーバーペースにならぬように(と自分に言い聞かせつつ)、永く愛されるお店になりたいと思っていますので、三茶の町にnicolasが溶け込めるようにたゆまぬ精進を重ねてまいりたいと思います。

早くも崩れてきている壁があるんですが。