気持ちいい春の夜
かつて
同じ土地に住みながら
あなたと私は身分が違う
ということを明確にするためのものとして
食べ物はあった
そんなにむかしのことではないと思う
(家庭料理は記されない)
神格化された家庭料理
あなたは誰ですか
気持ちいい春の夜
行列のできているお店に
あんまり入りたいとは思わないんだ
だから自分のお店も
行列ができないお店にしたいな
そんなにおかしなことは言ってないと思う
アイドルのチェキ会みたいに
お店はどんどんフィクションになっていく
世の中のほとんどはフィクションだけど
食べることは
フィクションにならないといいな
気持ちいい春の夜
高尚な伝統料理は記される
そんなにむかしのことでもないと思う
正しすぎて気持ち悪い
神さまにならないように気をつけないと
そんなにおかしなことは言ってないと思う
2018/03/15 01:11 | Category:Essay, Food, nicolas
駆け込みアアニコ4回目の開催です。
「駆け込みアアニコ」というのは、
アアルトコーヒーの庄野さんとニコラの曽根が、
雑談をするイベントです。
もう若くもなく、
才能もあるのかどうかわからなくなってきている、
誰かに引っ張り上げてもらえるタイミングも逃して、
ギリギリでぶらさがっている、
そういう方たちへ。
若き才能と呼ばれる、
周りの人たちのようにうまく自己演出すること、
にたいして、
どうしても抵抗がある、
そういう方たちへ。
ロフトプラスワンを目指します。
ぜひお越しください。
駆け込みアアニコ vol.04
4月7日(土)12:00-13:30 1,000円(1ドリンク付)
場所:nicolas 世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル2F
庄野雄治(14g/aalto coffee and the rooster)×曽根雅典(nicolas)
ご予約 nicolas info@nicolasnicolas.com 03-6804-0425
2018/03/01 13:34 | Category:nicolas
3月のお休みのおしらせです。
6(火)
13(火)
20(火)
21(水・祝)
24(土)
27(火)
よろしくお願いいたします。
2018/02/23 15:25 | Category:nicolas
とにかく、KUDANZを聴いてください。
*定員に達したため、以降お立ち見、またはキャンセル待ちの受付となります。
「コーヒーと音楽とお菓子な夕べ」
2018 4・7(SAT) 16:00OPEN 16:30START at nicolas(三軒茶屋) 3,500yen
KUDANZ(音楽)
nicolas(お菓子)
aalto coffee(コーヒー)
ご予約 info@nicolasnicolas.com(nicolas) info@aaltocoffee.com(aalto
coffee)
コーヒーと音楽とお菓子は良く似合う。
2回目の開催になります。
今度も小さな空間で、生音のすばらしさを感じながら、
なにかを感じてもらえたらいいなと。
この時間だけのお菓子とコーヒーをご用意いたします。
4月7日、三軒茶屋で合流しましょう。
2018/02/22 15:07 | Category:Music
2月のお休みのおしらせです。
6(火)
13(火)
18(日)16:30~open
20(火)
21(水)
27(火)
「横山雄 個展『FOLK』」は
2/12(月・祝)までの開催です。
2/11(日)には
中村佳穂さん、タカラマハヤさんのライブがあります。
お店は16:00より通常営業です。
よろしくお願いいたします。
2018/01/30 19:31 | Category:nicolas
nicome vol.2で表紙・デザインをしていただいた
イラストレーター/グラフィックデザイナーの横山雄さんの個展を
1/27(土)よりnicolasにて開催します。
彼の線が、とても好きです。
ぜひご覧ください。
yokoyamaanata.com/category/exhibition/
横山雄 個展『FOLK』
1/27(土)-2/12(月・祝)
nicolas(三軒茶屋)16:00-24:00 火休
●Live 2/11(日) 13:00- 中村佳穂/タカラマハヤ
●制作協力 m.funatabi(布作品)
●folk
名詞
1 a人々. b [通例修飾語を伴って] (特定の)人々. c [複数形で; 親しみをこめた呼び掛けに用いて] 皆さん.
2 [one’s folks] 《口語》 家族,親類; (特に)両親.
3 [the folk; 複数扱い] 常民 《一国の文化・伝統・迷信などを伝承する人々の集団》.
形容詞
1 民間の. 2 a 民俗の. b 民謡(調)の,フォーク(調)の.
※英和辞典より
2/11(日)にはライブがあります。
虹色の歌とピアノの中村佳穂さん、風土と音楽を繋げる音楽家タカラマハヤさんのパーカッション。
12:30 open / 13:00 start ¥2,800+1drink
ご予約は
mail@yokoyamaanata.com
まで。
お待ちしてます。
2018/01/20 03:46 | Category:nicolas
1月のお休みのおしらせです。
1(月)
2(火)
3(水)
4(木)
9(火)
16(火)
17(水)
23(火)
30(火)
1/4(木)まで
年末年始休業をいただきます。
「ミロコマチコ×nicolas『まっくらやみのまっくろカフェ』」は
1/12(金)までです。
よろしくお願いいたします。
2017/12/30 19:39 | Category:nicolas
高校生のとき、道路工事の交通整理のバイトをしたことがある。高校3年生、1994年の冬のこと。
当時、長野は長野オリンピック前夜で、至る所で工事をしていた。翌春の上京を前にお金が欲しくて、先輩たちがたむろしているピザとお好み焼きをデリバリーするピザ屋のようなバーでバイトをしていた。この頃学校に行っていた記憶があまりなく、ほとんど行ってない気がする。月から金まで、17時~25時まで、デリバリーのバイトをしていた。そこの先輩の伝手で交通整理のバイトを知り、「お前も手伝えよ」と言われてついていった。人手が足りなかったんだと思う。夜から朝まで。日給で1万円。高校生にはかなり魅力的な金額だった。
長野市の中心地から少し外れたところに事務所があり、そこで警備員の制服に着替えた。何か簡単な手続きのようなものをしたような気もするし、していない気もする。忘れてしまった。「寒いから、制服の下にジャージはいとけ」と言われ、私服の上にジャージと制服を着込み、肘や膝が曲げきれないぐらいもこもこになった。事務所には、わかばやエコーを吸っているおっさんが数人いた。もこもこの先輩やもこもこのおっさんたちと一緒にハイエースに乗り込み、1時間かそれ以上、ひたすら山へと車は向かった。外はもう真っ暗で、街灯もない。山道なんだから街灯というのもおかしな感じなんだけど。道中、おっさんたちは若者の僕らに気を遣ってか、エロい話を嬉しそうに話してくれた。もちろん、寝ているおっさんもいた。
外はずっと真っ暗で、会話もなくなって、うとうとしていたら起こされた。6、7人いたおっさんは2人に減っていて、先輩は「俺、ここで降りるから」と言って車を降りた。なにもない真っ暗の道に、反射板のついた服を着た先輩を置いて、車は走り出した。「もうちょい先でにいちゃんも降ろすから」とおっさんは言った。車は、5分なのか、20分なのか、時間の感覚がゆがんだまま進んで、止った。
車を降りてみると、道路は意外と広く、「工事中」の光る看板も出ていて、心細さは少し和らいだ。
「こんなとこ、車なんて来ねえんだよ。心配すんな。朝5時に迎えに来るから」と言い残して、車は去っていった。長野の冬の、山の寒さは痛かった。つま先の感覚はすぐになくなったが、そんなことは日常だった。僕は時計を持っていなかった。とりあえずタバコを吸った。
本当に、車なんて来なかった。薄いオレンジの光が反射するアスファルトに震動が来た。少し先(それが何メートル、何キロ先なのかはわからないけれど)、そこで道路を掘るか、アスファルトを固めるか、とにかく何かしているんだろう。初めて持つ誘導灯を振って遊んでみたが、すぐに飽きた。タバコを吸った。歌を歌った。「ハイスクール!奇面組」のオープニングとエンディングのうしろゆびさされ組の歌を、繰り返し歌った。気になっている女の子と、どういうシチュエーションになればやれるか、を妄想した。数人分妄想したが、意外とそんなに気になっていない子との妄想がとても上手くいき、その子のことを少し好きになったりして時間を潰した。
車なんて来ないところに道路をつくって、ここにいったい誰が来るんだろう。きっと周りは山しかないんだろうけど、その山さえ見えないぐらい暗い、こんなところに。外国人が来て「Beautiful!」とでも言うんだろうか。帰ったらこのことを、その子に話そう。
深夜、なのか早朝なのか、車が来た。車からはおっさんが降りてきた。さっき一緒に来たおっさんなのかどうかは、もう覚えていなかったが、工事か警備のおっさんなのは確かだった。おっさんは「さみいから」と言って、缶コーヒーをくれた。「冷める前に飲めよ」と言って、アスファルトに唾を吐き、おっさんは車に乗り去っていった。すぐに、大きなトラックが1台通り過ぎた。缶コーヒーを手に持っていて、誘導灯を振ることができなかった。自分にできる唯一の仕事をすることができなくて、とても申し訳ない気持ちになった。
温かい缶を両手で大事に持ち、指先の感覚が少し戻ってきたところで、缶を開けた。缶コーヒーはぬるかった。舌は手より温度に敏感なんだな、と思った。向こうから、ヘッドライトがこちらへ向かってきた。缶コーヒーを足元に置き、今度こそ誘導灯を振った。できた。よかった。おっさんが道路に吐いた唾はもう凍っていて、缶コーヒーは冷たくなっていた。飲み終えた缶に、タバコの吸い殻を入れた。
車が迎えに来て、空が少し明るくなっていることに気づいた。缶を持って車に乗った。おっさんたちもみんな缶を持っていた。外の景色が見える明るさになっていて、外を見た。だいぶ先に、大きな鉄橋のようなものが、朝日を浴びて光っていた。車は道すがら、1人ずつ人を拾っていった。おっさんが「しょんべんしてえ」と言い、みんなで車を降りた。そういえば尿意を忘れていた。おっさんと並んで立ちションをした。おっさんはニヤニヤしながら何か言ったが、よく聞き取れず愛想笑いをした。おっさんは鉄橋のようなものを見て、眩しそうに目を細めた。僕も同じようにおっさんの視線の先を見た。「これで1万円だ悪くねえだろ?」と言われ、「そうすね」と答えた。これで稼いでさっさとこの町を出よう。強く思った。
このあと何度か交通整理をしたが、この山にはこれっきり来ることはなかった。あの鉄橋を長野新幹線が走るんだろう、たぶん。
長野オリンピックのとき、長野には戻らなかった。ピザ屋は、オリンピック前に繁華街に移転して、オリンピック後に潰れた。
2017/12/21 02:16 | Category:Essay, nicolas
街から
文学と音楽と映画が
いなくなって
もうだいぶたった
みんなもう覚えていない
かもしれないけど
今から10数年前
街にはカフェという場所があって
そこには
文学と音楽と映画があった
あの頃カフェは
店になりすました文学だった
店になりすました音楽だった
店になりすました映画だった
それに気づいた人々は
カフェを
偽物と罵った
偽物は街を追われ
本物の街には
無意味なものがなくなった
しばらくして
本物の街に
カフェが帰ってきた
カフェは
自らを本物と名乗った
本物のコーヒー
本物の食事
本物のデザート
街には本物があふれ
文学と音楽と映画は
居場所を失い
街を出ていった
本物の街は
静かで
美しく
正しい
なにかに
なりすましているようだった
それでも
この街にも
まだ
ある
目をぬすんで
文学と
音楽と
映画を
匿った
カフェが
2017/11/27 01:48 | Category:Essay, nicolas
本質、という言葉があまり好きではないので、
別の言葉に置きかえようとするのですが、
そうすると、うまく伝わりません。
逆に、本質、という言葉を使いさえすれば、
本質でないものまで本質として流布することも、
できるのかもしれません。
それが、本質という言葉の本質、
とまでは言いませんが、そういう一面があることは
確かだと思っています。
本質の本質、ではありませんよ、
本質という言葉の本質、です。
言葉っていうのは、ほんとに、あれです。
わかったような顔をしている人がいます。
わかったような顔するの上手だねえ、
ずいぶんと練習したんでしょう、
わかろうとすることを放棄して、
そのぶんその顔の練習したんでしょう。
わかったような顔をすると不誠実な気がするので、
なるべくわかったような顔はしないようにしよう、
わかったような顔をしない人のほうが、
ちゃんとわかってるような気がするんです。
そのほうが、近い気がするんです。あれに。
美しい人生の物語があったとして、
それを、その話を、その話の本質を、
泣ける話
に集約したら、広く伝わるでしょう。
でも、その話は、
その人生は、
そんな話じゃないんですよ。きっと。たぶん。
そんなあれじゃ、きっとないんです。
本質は、湖面の月のようなものです。
こう、言葉にすると、
言葉にした途端に本質から遠ざかる。
湖面の月を掴もうとすると、
それは消えてなくなる。
見上げると、月はずいぶん高いところにある。
それが本質の本質のような気もするし、
ぜんぜん違う気もします。
ほとんどなにもないような
あれ
に、ほとんどのことが
入ってるんじゃないかと思います。
これもたぶん、気のせいなんですが。
2017/11/20 01:15 | Category:Essay, nicolas
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